チャレンジ校合格の場合、進学すべき?持ち偏差値の志望校に進学すべき?~繰り上げ合格等の場合の考え方~

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〜親友の某有名中学受験塾・算数責任者に聞いてみた〜

中学受験において、

「持ち偏差値+10の夢のチャレンジ校に、まさかの合格をいただきました!」

「繰り上げ合格で、まさかのチャレンジ校、夢の第一志望校に合格をいただきました!」

という嬉しい報告を聞くことがあります。

そんな状況で、保護者の方からよく聞くのが、こんな不安です。

  • 補欠合格で入ったら、ついていけなくなるのでは?
  • 「深海魚」になってしまわない?
  • チャレンジ校に進学するのは、やっぱり危険?

確かに、周りの子たちよりも低い成績で進学すると、ついていけずにどんどんおいていかれるのでは?と心配になりますよね。

そこで、親友である「某有名中学受験塾の算数責任者」に、
繰り上げ合格・チャレンジ校進学の現実について、率直に聞いてみました。


「中学以降の勉強は、中学受験とはほぼ別物です」

まず最初に、彼ははっきりこう言いました。

「中学受験までの勉強と、中学に入ってからの勉強は、
ほぼ別物と考えていいです」

中学受験では、小4~小6にかけてという時期もあり、精神年齢がまだ低く、発達段階としてもまだまだ幼い子供たちがいかに勉強に向き合えるか(向き合わせられるか)が最も差がつくポイントとも言えます。つまり、ほぼすべての子供たちが受験勉強といわれる期間を目的意識をもって全力で駆け抜けたとはいえない状況です。

一方で、中学以降の勉強は(大学受験を次の目標と設定すると)、中1~高3とそもそも期間が倍になり、精神年齢も上がり、発達段階としても完成に向かっていく時期になるので中学受験で力を出し切れなかった子たちが巻き返してくることも決して珍しくありません。

中学から高校の勉強では、ある程度の長期計画で学力を持ち上げていくことになるので、

  • 毎週の授業内容をきちんと理解する
  • 提出物・小テストをきちんとこなす
  • コツコツ積み上げる

こういったことを真面目にこなせるかどうかが非常に大事になってきます。
(言い換えると、中学受験をセンスと地頭で乗り切ってきた層がどんどん不利になっていきます)

つまり、「受験算数が得意=中学数学も無双できる」というわけでは、決してないそうです。


入学時の席次と、卒業時の席次はどれくらい関係ある?

ここで、興味深い話が出てきました。

「多くの私立中学校の先生が口をそろえて言うのは、
入学時の席次と、卒業時の席次は、
一部のトップ層を除けば、そこまで相関しない、ということです」

もちろん、
入学時からずっと学年トップクラスを維持する生徒もいます。

ただしそれは、
ほんの一握り

それ以外の大多数は、

  • 上位だった子が真ん中〜下位に落ちる
  • 中位だった子が上位に伸びる
  • 下位入学でも、上位に食い込む

こうした「大きな入れ替わり」が、
中学・高校の6年間で普通に起きるそうです。


「トップ合格の子が、卒業時は下から20番でした」

さらに、彼自身の実体験も教えてくれました。

彼は、関西の超有名な中高一貫校の出身。
同じクラスに、こんな生徒がいたそうです。

  • 中学受験では1位でその中学校に合格
  • 「この子は将来安泰だろう」「天才児ここにあり」と誰もが思っていた

ところが――

「卒業時には、学年の下から20番くらいでした」

トップ合格ということは、
持っている脳みそは間違いなく超一流

それでも、

  • 日々の勉強をコツコツやらなかった
  • 授業を軽く見てしまった
  • 努力を継続できなかった

それだけで、
あっという間にポジションを失ってしまったそうです。


数学は、算数より「やり方次第」で点が取れる

もう一つ、重要な話がありました。

「数学は、算数と似ているようで、
勉強の仕方が一度リセットされる教科です」

算数は、

  • センス
  • ひらめき
  • 処理の速さ

が結果に直結しやすい教科。

一方、数学は、

  • 定義を理解する
  • 公式を使いこなす
  • 手順通りに解く

コツコツ型が強い教科です。

実際、

  • 小学生の頃は算数が苦手だった
  • 中学に入って数学で一気に伸びた

という例は、特に女子を中心に、
決して珍しくないそうです。


一番よくないのは「最初から負け組意識で入ること」

ここで、彼が一番強調していたのが、この点でした。

「補欠合格だから…
チャレンジ校だから…
という意識を、最初から持ってしまうのが一番よくない」

成績が悪かったときに、

  • 「やっぱり分不相応だった」
  • 「元々、頭が足りなかったんだ」

と考えてしまうと、
努力で挽回すべき場面で、努力を放棄してしまう

これは、非常にもったいない。


「補欠合格=線引きを間違えただけ」

彼は、こう言い切りました。

「補欠合格というのは、
学校側が合否ラインの線引きを少し間違えただけ、
くらいに思っていい」

事実として、

  • 合格している
  • 入学を許可されている

それ以上でも、それ以下でもありません。

だからこそ、

  • 胸を張って入学する
  • 合格した一員として扱われる自覚を持つ
  • その中で努力を続ける

この姿勢が、何より大切だそうです。


まとめ|チャレンジ校合格は「スタート地点」にすぎない

繰り上げ合格・チャレンジ校合格は、
決して「不利なスタート」ではありません。

  • 中学以降の勉強は、中学受験とは別物
  • 入学時の順位は、将来をほとんど決めない
  • コツコツ続けた子が、最後に伸びる
  • 一番の敵は「最初からの負け組意識」

合格した以上、
その学校で努力する資格は、十分にある

大切なのは、

「私たちは補欠だから…」ではなく、
「ここに合格した一人として、どう過ごすか」

その6年間が、子どもの未来を大きく変えていきます。

焦らず、比べず、目の前の一歩を大切に。

それが、チャレンジ校合格を「最高の選択」に変える近道です。