小4から本格化する中学受験算数。その前に「しないほうがいいこと」

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〜親友の某有名中学受験塾・算数責任者に聞いてみた〜

前の記事では、
「小4になるまでに、算数でやっておいてほしいこと」についてまとめました。

今回はその続きとして、
親友である某有名中学受験塾の算数責任者に、
こんな少し踏み込んだ質問をしてみました。

※塾名は伏せますが、長年最前線で中学受験算数を見続けている人物です。有益な情報だから、と記事にすることにもOKもらってます。

「逆に、小4までに
これは“やらないほうがいい”ということってありますか?」

返ってきた答えは、
多くの家庭が善意でやってしまいがちなことばかりでした。


「小4前に算数を壊してしまう原因は、実は家庭に多い」

彼は最初に、こう前置きしました。

「小4から算数が本格化したときに伸び悩む子って、
能力が足りないというより、
算数に対する感情や思考のクセが歪んでしまっていることが多いんです」

では、具体的に何を避けたほうがいいのか。
一つずつ整理していきます。


① 計算ミスに対して、ガミガミ怒ること

これは、真っ先に挙がった話でした。

「小2・小3で計算ミスを責めすぎるのは、
正直デメリットの方が大きいです」

もちろん、
計算ミスを放置していいわけではありません。

ただ、

  • 「なんでこんなミスするの!」
  • 「前も同じ間違いしたでしょ!」

こうした言葉が積み重なると、
子どもの中で算数は、

「間違えたら怒られる科目」

になってしまいます。

すると、

  • 早く終わらせたい
  • 考えるより答えを急ぐ
  • チェックを嫌がる

といった、
中学受験算数にとって致命的なクセがつきやすくなるそうです。

「ミスは“怒る材料”じゃなくて、
“整え方を教える材料”にしてほしいですね」


② 問題文の読み違い・読み飛ばしを叱りすぎること

これも、とても多いそうです。

問題文を読み違えたときに、

  • 「ちゃんと読んだの?」
  • 「何回同じこと言わせるの?」

と叱ってしまうケース。

ですが、中学受験算数の問題文は、
そもそも大人でも一度で正確に読むのが難しいものが多い。

「小2・小3の段階で、
読み違い=注意不足
という刷り込みをしないでほしい」

大切なのは、

  • どこを読み落としたか
  • なぜ勘違いしたか
  • 次はどう読めば防げるか

を一緒に確認すること。

算数を
「注意力を試される嫌な教科」
にしてしまわないことが重要です。


③ 同じ問題を何度も解かせて「解法暗記」に誘導すること

一見、効果がありそうに見えるこれも要注意。

「小4前に“やり方を覚える算数”に寄せすぎると、
その後がかなり苦しくなります」

何度も同じ問題を解かせることで、

  • 手順は覚えた
  • でも意味は分かっていない

という状態になることがあります。

中学受験算数では、

  • 条件が少し変わる
  • 数字が違う
  • 聞かれ方が違う

だけで、
丸暗記型の解法は一気に通用しなくなります。

「小2・小3は、
解けたかどうかより
“どう考えたか”を大事にしてほしい時期です」


④ 電子マネーだけで生活させること

これは少し意外かもしれません。

「できれば、現金を使う経験は意識的に残してほしい」

理由はシンプルで、

  • 繰り上がり・繰り下がり
  • お釣り
  • 割合・分配

といった感覚が、
生活の中で育ちにくくなるから。

電子マネーは便利ですが、

  • 「いくら払ったか」
  • 「いくら残ったか」

を実感しづらい。

「算数が得意な子ほど、
小さい頃に“お金を触って考える”経験をしている印象があります」


⑤ デジタル時計だけの家庭

これも、現場ならではの話でした。

中学受験算数では、

  • アナログ時計
  • 時刻の前後関係
  • 経過時間

に関する問題が非常に多く出ます。

「デジタルしか見たことがない子は、
時計の問題でイメージが湧かないことがある」

家に1つ、
アナログ時計があるだけで十分。

特別な教材は必要ありません。


⑥ 好きな遊び・ゲームを「全面禁止」すること

最後に、彼が強く言っていたのがこれです。

「遊びやゲームを全部禁止すると、
算数(勉強)はほぼ確実に嫌いになります」

ただし、
何でもOKというわけではありません。

ポイントは、

  • 頭を使うか
  • 試行錯誤があるか
  • 攻略を考える余地があるか

「実際、有名中学の入試問題でも、
勉強量そのものより
“どう考えるか”を問う問題が増えています」

遊びをやめさせるのではなく、

  • どうやったらうまくいく?
  • 次は何を工夫する?
  • 失敗の原因は?

考えさせる関わり方がベストだそうです。


まとめ|小4前に一番気をつけたいのは「算数との関係性」

小4から本格化する中学受験算数。

その前に「しないほうがいいこと」は、

  • ミスを責めすぎること
  • 読み違いを叱りすぎること
  • 解法の丸暗記に寄せること
  • 生活体験を削りすぎること
  • 遊びを全面的に奪うこと

どれも、
能力ではなく“算数との距離感”を壊してしまう行為です。

算数は、
怖がらず、考え、試せる状態であることが何より大切。

小4になるその日まで、
算数を「嫌な敵」にしない。

それが、
中学受験算数を伸ばすいちばんの近道です。