【アルバム】崎山蒼志「Face To Time Case」についてのメモ/製作意図や解釈

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2022年2月2日リリース、メジャー2ndアルバム。

収録内容

CD
01 舟を漕ぐ
02 Helix
03 嘘じゃない
04 告白(崎山蒼志×石崎ひゅーい)
05 幽けき
06 Pale Pink
07 逆行
08 水栓
09 風来 -extended ver.-
10 通り雨、うつつのナラカ
11 過剰/異常 with リーガルリリー
12 タイムケース

Blu-ray(初回盤のみ)
2021.03.21 “崎山蒼志 TOUR 2021「find fuse in you(th)」
01.”観察(Interlude) / 02. ただいまと言えば / 03. 鳥になり海を渡る / 04. 国 / 05. うねり / 06.waterfall in me / 07. find fuse in youth / 08. Heaven / 09. Undulation / 10.花火 / 11. 逆行 / 12. Samidare / 13. そのままどこか / 14. ブラックリバーブ / 15. むげん・ / 16. Repeat / En. 回転
② 「逆行」 MUSIC VIDEO
③ 「嘘じゃない」 MUSIC VIDEO
④ 「過剰/異常 with リーガルリリー」 MUSIC VIDEO
⑤ 「幽けき」 MUSIC VIDEO
⑥ 「風来」 MUSIC VIDEO
⑦ 「幽けき」 -Making of Music Video-
⑧ 「風来」 -Making of Music Video-

アルバムタイトルの由来

崎山くん

場所や道などには、その土地特有の表情のようなものがあると思っていて。今までその場所で起きたことやその場所にいた人を、土地が記憶として保存しているということだと思うんです

そういう、土地に刻まれた記憶が一気に現出して自分がそれに対面する、というような感覚になることがあって。その現象を「Face To Time Case」と名付けてみました。(引用:音楽ナタリー)

楽曲メモ

作詞作曲(全曲):崎山蒼志
「告白」は石崎ひゅーいとの共作
「風来」は水野良樹との共作

舟を漕ぐ

【編曲】崎山蒼志

「自分の原点に回帰してみよう」と考えた崎山くん。

その原点とは、たとえば幼少期に読み聞かせしてもらった絵本といったようなものだったそう。

崎山くん
絵本を読んでいる母親の声を聞きながら眠りに落ちていって、今自分が見ているのが夢か現実かわからない、そんな感覚を曲として表現したいと思ったんです。(引用:音楽ナタリー)

影響を受けた絵本として挙げられたのが『よるくま』(作:酒井駒子)。

この絵本にも、夢か現実かわからない状態が描かれています。

【使用ギター】Juan Hernandezのクラシックギター“Profesor 松”

Helix

【編曲】akkin

helixは「螺旋-らせん」という意味。

崎山くん
案外「Helix」は前の僕っぽいと思っていて。ちょっと攻撃的だったり混沌としている歌詞は今も書くんですけど、攻撃的っていうちょっと毒性がある感じが昔の自分っぽいと思っていました。(引用:okmusic)

ギターのリフは、ジャック・ホワイトやMåneskinを意識しているそうです。

崎山くん
(冒頭の)「消えないことを約束しよう」というのは口実のようなものなんです。それをあえて言葉にすることで、なんとか自分を保っているというか。「消えないことを約束しよう」と言いつつも、心の底では「消えていく」と思っているというイメージ。(引用:音楽ナタリー)

嘘じゃない

アニメ「僕のヒーローアカデミア」第5期第2クール,エンディングテーマ

【編曲】Naoki Itai、モチヅキヤスノリ

主人公デクと敵“ヴィラン”連合のリーダー・死柄木弔の関係性、2人のキャラクター性をインスピレーション源として制作された。(引用:musicman)

告白(崎山蒼志×石崎ひゅーい)

崎山君が小学生のときから憧れていた、石崎ひゅーいさんとの共作。

崎山くん
「ありがとう さよなら こんにちは」という歌い出しは、ひゅーいさんの「小さい子にもわかるような歌詞を書いてみたら面白いんじゃないか」というアイデアをもとに作ったもので。普段自分が歌詞であまり使わない言葉なので、歌っていて新鮮でした。(引用:音楽ナタリー)

幽けき

今泉力哉監督の映画「かそけきサンカヨウ」主題歌

崎山くん
作品タイトルにもある“サンカヨウ”は、美しさの中に儚さを感じような花で、そういう優しさや柔らかさの中にある危うさのようなものを表現しようと思い、不協和音なんかも意識しながら作った曲です。(引用:GuitarMagazine)

Pale Pink

崎山君がアレンジ・打ち込み・演奏・歌入れまで家で完成させた楽曲。

歌詞はを意識しているそうです。(「Pale Pink」「水栓」共に)

崎山くん
ヒップホップ系の音楽を聴く機会がものすごく増えたので、その影響は強かったと思います。タイラー・ザ・クリエイタージェイペグマフィアなど、オルタナティブなラップミュージックを体現している人たちが大好きで。(引用:音楽ナタリー)
崎山くん
 母とかの影響でSOFT BALLETさんとかがすごく好きだったんです。ヒップホップのアンガーな部分が好きだし、80年代のパンクテクノみたいなものも無機質なビートだからより暴力性が増している感じが好きで。無機質なんだけど歌が激しくてヤバいっていうのが好きだから、Death Gripsみたいなものがずっとやりたかったんです。(引用:okmusic)

逆行

【編曲】akkin

【ギター】1973年製 ギブソンSG Special

水栓

アレンジ、打ち込み、演奏、ミックスまですべて崎山君が手掛けた楽曲。

風来 -extended ver.-

TVドラマ『顔だけ先生』の主題歌(東海テレビ・フジテレビ系全国ネット)

水野良樹(いきものがかり)との共作

【編曲】江口亮

崎山くん
主人公の遠藤先生の自分勝手ながらも知らぬ間に皆に影響を与えている姿が“我儘な風”のように思え、歌詞を書きました。時にさっと悩みを攫ってくれるような、ですが本人は至って飄々としている。そんな遠藤先生を次第に求め出すようなイメージです。(引用:FASHION PRESS)

通り雨、うつつのナラカ

ナラカはサンスクリット語における”地獄”という意味で、「奈落」の語源でもあります。

崎山くん
実はこの曲はあるドラマから影響を受けて作った曲で、そのドラマのあるストーリーのタイトルが「地獄」なんですけど、最悪な状況のときに雨が降ってきて……というシーンがあるんですよ。… 何もかもがうまくいかない状況に対して、鬱屈とした感情を抱えつつ「この野郎」って

そういった、「この野郎」という気持ちを曲にぶつけたそうです。

過剰/異常 with リーガルリリー

【編曲】リーガルリリー・崎山蒼志

崎山くん
曲自体は中学生ぐらいの時に書いたんですけど、“自分の思っていることって過剰かな? 異常かな?”みたいな意味で、ちょっと皮肉を込めてそれをタイトルにしちゃっています。

これをバンドアレンジするにあたり、崎山くんが一番に名前を挙げたのがリーガルリリーだったのだとか。

公式MV

中3当時、2017年の動画も残っています(↓)

チャリティーイベントSAKULIVE 2017年

タイムケース

崎山くん
場所はその場所に流れている時間を保管しているケースのようだと思って、タイムケースという言葉をひらめきました。そして生まれた曲です。

機材

いつも使っているオベーションのAdamasとViperに加えて、「逆行」では1973年製のギブソンのSG Specialを使いました。SGは“灰野敬二さんが使っているものと一緒のモデルなんじゃないか?”っていう理由だけで手に入れたんです(笑)。あと「舟を漕ぐ」では、Juan Hernandezのクラシック・ギター“Profesor 松”を使用しました。

デザイン

クリエイティブ&アートディレクションは、メジャー1stアルバムから引き続き中村 雷太さん。